【サッカー知らない人向け】本日23時キックオフ「アジアカップ決勝 vsカタール戦」【え、没収試合?】
皆様、こんにちわ。
学生時代まで野球は9人でプレーすることも知らなかったペリー提督です。
本日は「サッカー盛り上がってるらしいけど、野球を知らないペリー提督並みにサッカー知らない!!」っていう人向けの記事です!
ちょっと知ってたらドヤァ感出せると思うので、サッカー経験者の方も「ほぉぉん」くらいに読んでいただけたら嬉しいです。
キックオフ・・・ッ!!
1.アジアカップとは
正式名称「AFCアジアカップ」。
アジアサッカー連盟(AFC)が主催する、ナショナルチームによるサッカーの大陸選手権大会です。
現在AFC(アジアサッカー連盟)には47カ国の協会(厳密にはパレスチナを除く46協会) が加盟しています。
さらにその中からFIFAとAFCの両連盟に加盟している45カ国がグループステージ*1と呼ばれる予選を行います。
そこから24カ国まで減り、その後決勝トーナメント*2と呼ばれる本戦に進みます。
本日行われるのは決勝戦なので、日本とカタールはアジア地域における、全47カ国中の1位を決める試合を行うわけですね!!
人口にしたら、何分の22人(両チームの出場メンバー)になるんでしょうねぇ。
1-1:FIFAとは
世界地図を見てもらえるとお分かりかと思いますが、6つ大きな大陸がありますよね。
このように、各地域ごとに世界大会は、全部で6つあります。
- AFC:アジアカップ
- CAF:アフリカネイションズカップ
- UEFA:UEFA欧州選手権(別名EUROとも呼ばれます)
- OFC:OFCネイションズカップ
- CONCACAF:ゴールドカップ*4
- CONMEBOL:コパ・アメリカ
記憶にも新しい、昨年2018年開催のワールドカップはFIFA(国際サッカー連盟)が主催しています。上記6つの各地域のサッカー連盟は、このFIFAに加盟しています。
余談として、世界最高峰の大会と言われているUEFAチャンピオンズリーグは、ナショナルチームではなく、各クラブチームの世界大会です。
開催元の連盟が違うので勘違いされがち。
2.日本について
※ちなみFIFAランキング1位はベルギー、2位はFIFAワールドカップ2018優勝国であるフランス、3位はブラジル。
50位という数字は、アジア各国の中では3番目に位置します。
アジアでの最上位は、準決勝で3-0で完勝したイランで29位。
次いで2番目にオーストラリアで41位となります。
上述の通り、アジアカップ2019において優勝候補であったイランに3-0の完封勝利をしている日本なので、今試合もよほどのことがない限り負けはないと予想されていますね。
なおかつ、日本はアジア各国中でも、本大会で4度の最多優勝国です。
これは大いに期待がもてそうますね!!
もう祝杯用のビールを用意しておきましょう、キリンビールをね!!
※キリンは日本代表の公式スポンサーです(ゲス顔)
3.カタールについて
FIFAランキングで93位。
AFCに加盟している各国中では、13番目です。
FIFAランキングで見れば圧倒的に日本優位ですね。
ちなみにどこにあるのかというと・・・
3-1:カタールという国
すこし脱線しますが、カタールという国が面白かったので、少し書きますね。
興味ねーよって人は飛ばしていただけると幸いです。
上記の地図からもお分かりかと思いますが、そもそも国土が小さい*6です。
そのため、国内労働力のおよそ7割から8割が、海外からの出稼ぎ労働者によるものです。
総人口が少ないものの、カタールは世界で最も豊かな国と言われています。
その理由が、世界トップクラスの埋蔵量である石油と天然ガスです。
これらの輸出、また国内総人口の少なさから、国民一人当たりの国内総生産であるGDPは世界トップクラス。(日本の倍・・・)
国自体が豊かなため、「所得税」や「消費税」は免除。
さらに「光熱費」や「医療費」なども無料になっています。
さらにさらに大学を卒業すると一定の土地を無償で借りることができ、10年後には自分の資産になります。
羨ましすぎますね!!同情するなら金をくれ!!
そんなカタールですが、2022年のワールドカップの開催国になっています。
約3年後には、サッカーを観戦しに世界中の人々がカタールに大集結。
今からアラブの方々にウケるギャグを覚えておいた方がよいかもしれません。
カタールのお国事情について書きましたが、サッカーにおいては停滞気味でしょうか?
いやいや、決して油断すべからず。
3-2:カタールの戦績
今大会におけるカタールの戦績を追ってみましょう。
予選ではグループEに入りましたカタール、同グループ内ではサウジアラビア(FIFAランキング69位)、レバノン(同ランキング81位)、北朝鮮(同ランキング109位)の3カ国と鎬を削りました。
予選グループリーグの結果は、3戦3勝で文句なしのグループリーグ1位で突破しています。
中でも驚きなのがその得点数、なんと10得点。
得点数ももちろんのこと、無失点で3試合を終えているんですね。
アジアカップ内でもFIFAランキングに差があり、得点差が大きくなる試合ももちろんありますが、予選を10得点無失点で突破しているのはとてもすごいです。
※日本はグループFに入っており、3戦3勝していましたが、6得点3失点の結果でした。
決勝トーナメント、ラウンド16ではイラク(FIFAランキング88位)と対戦、1-0でベスト8に進出。
準々決勝では、日本の宿敵韓国(同ランキング53位)と対戦、1-0でベスト4に。
準決勝では、UAE(アラブ首長国連邦、同ランキング79位)と対戦、4-0で決勝進出。
※準決勝の相手だったUAEの監督は、元日本代表のザッケローニさんです。カタールとは、政治事情から国交断絶中。UAEの王子様が試合チケットを買い占め、国民に無料配布し、スタジアムをUAEサポーターで埋めつくし、異様な雰囲気での試合でした。
いかがでしょうか、1失点もしていません。
ここでさらに驚きのデータが。
今大会の得点王ランキングを見てみましょう。
- 1位:アルモエズ・アリ(カタール)8得点
- 2位タイ:アリー・マブフート(UAE) 4得点
- 2位タイ:エルドル・ショムロドフ(ウズベキスタン)
- 2位タイ:サルダル・アズムン(イラン)
- 2位タイ:大迫勇也(日本)
8得点www
一人でとりすぎぃぃぃwww
ご覧の通り、堅守かつ得点王を有するチームなんです。
これまでのカタールとの対戦成績は、2勝4分2敗と互角。
試合会場はUAEですが、「第二回ドーハの悲劇*7」にならないよう、祈るのみですね。。
4.日本の注目選手
4-1:大迫勇也 選手
あ、こっちじゃない
「大迫、半端ないって!*8」の、あの大迫選手です。
最大の特徴は182cmの身長を活かした「ポストプレー」にあります。
ポストプレーとは、こんなプレーのことを言います。
- 相手陣地でボールをキープして、味方選手が攻撃する時間を作る
- 集まったボールをさらにサイドや裏のスペースに散らす
要するに味方選手のために、体を張ってボールをキープしてくれる人ですね。
日本人は、世界と比較しても体格が小さく、スピードもそこまでありません。
なので、敵を複数人で囲ってボールを奪い、ショートパスを多用して、カウンターをしかける戦術をよくとってきました。
一方、今大会のカタールはどうでしょう。
戦績を見る限り、堅守速攻で勝利してきています。
・・・そうです、日本と若干戦術がかぶっているんですね。
カタールはDF4人、MF4人のフォーメーションをとっており、中盤に人数をかけてくることが予想されます。
そこで、大迫にボールを集めてカタール選手を複数人引きつける、サイドの空いたスペースに原口や堂安を走らせる、というような戦術になるでしょう。
かたやカタール側も大迫にボールを集めてくることは予測しているので、「このエリアではボールを持たせない」や「このエリアでは何人でチャレンジする」といった、細かな決まり事を徹底してきます。
そこをどうかいくぐるか、とっても楽しみですね!!
4-2:塩谷司 選手
日本はこれまで、柴崎、遠藤のWボランチを組んでいましたが、その遠藤が負傷により、先発は柴崎と塩谷のWボランチでいくようです。
FW陣の南野や原口、堂安に注目が集まりがちですが、私はこの人が今試合のキーマンだと思っています。
塩谷は現在、UAEのクラブチームである「アル・アイン」に所属しています。
元々はCBを務めていましたが、「アル・アイン」ではサイドバックもこなしており、シュートも撃てるなど、攻撃力も高いです。
彼の特徴としては、「ハードワーク」をいとわない点です。
- 誰よりも走り、中盤のスペースを埋める
- こぼれ球を的確に拾う
前述の大迫の項目でもお話した通り、カウンターを主体とするチームは、えてし
て、FW陣とDF陣の間に広大なスペースが空いてしまいます。
原口、堂安ともにスピードのあるサイドアタッカーで、Wボランチの相方である柴崎もゴール前でのパスワークが光る選手なので、できるなら相手陣地の奥深くでプレーをしたいです。
攻めに集中していると、どうしても中盤に不要なスペースができてしまい、攻め終わった後にカタールのカウンターの起点になりかねません。
そこを、塩谷が献身的に走ることでカウンターの起点になる選手を潰し、失点の可能性を下げるんですね。
また、前線の選手が撃ったシュートのこぼれ球などを拾って、しっかりとシュートで終わって試合をいったんリセットする、といったことも大切になります。
グループFの予選最終戦のウズベキスタン戦では、2点目のミドルシュートで試合を決定づけました。
カタールのカウンターをしっかりと防ぎつつ、同じようなシュートを撃って、今日も得点を決めてほしいですね!
5.カタールの注目選手
5-1:アルモエズ・アリ 選手
1996年8月19日生まれの22歳、今大会で最も注目を浴びているFWです。
彼の特徴はというと
- DF裏のスペースへの飛び出しが半端ない
- 2列目からの飛び出しが半端ない
- ゴール前での決定力が半端ない
いまだに大迫の項目に引っ張られている節がありますがお気になさらず。
上述の通り、ゴール前の決定力の高さがすごいです。
単に足が速いだけ~とかだと、アジアカップの得点王候補にはなれません。
スピードに対応できる選手でないと純粋な駆けっこで負けてしまうので、間合いどりをきっちりしないと、あっさりと点をとられる可能性があります。
カタールという国の「ブロックを形成した堅固な守備とカウンター」が、彼の特徴ととってもマッチしています。
というよりは、彼の為のフォーメーションといっても過言ではないでしょう。
6.試合の見所
間違いなく、アルモエズ・アリが要注意人物です。
日本のDFは4バックで形成されており、人数が多いから守備も厚いんだね!って思われがちですが、実は4バックは攻撃的なフォーメーションです。
サイドバックの長友、酒井ともに、縦の推進力が半端なく、よく攻撃に参加します。
となると、CBの吉田、冨安のどちらかがサイドバックにずれることになります。
つまり、一時的に3バックになります。
元々4バックで守っていたところを3バックになると、担当する守備範囲が広がりますよね。
となると、スペースが大きく空くことになります。
そこをスピードのあるアルモエズ・アリに使われてしまうと、とってもしんどい。
なので、前述しました必殺仕事人である塩谷が重要なんですね!
6-1:塩谷の脳内イメージ
日本の攻撃が失敗!守備が薄いよ!→カタールのカウンターが始まる前に攻撃をしっかり止めなきゃ!→カウンターのパスを出す選手を潰そう!→事前に動き回って、その選手をしっかりマークしなきゃ!→走るぅぅぅぅ!!
ってな具合。
もしくは、2列目などからのミドル、ロングシュートを撃って、相手のガチガチな守備をぐらぐら揺らすのも有効な戦術です。
6-2:塩谷の脳内イメージ2
相手の守備がガチガチすぎて、元気や律が走るスペースない!→ちょっと遠い距離からシュート撃てば、カタールDFも前に出てきてくれるよね!?→岳と拓実は前線でラストパス出してもらわなきゃ!→2列目からのシュート撃つの俺しかいねえええ!
ってな具合。
7.没収試合・・・?
3の「カタールについて」でも書きましたが、カタールは全人口の7割~8割が海外の出稼ぎ労働者になります。
そのため、自国民だけでスポーツでよい成績を収めようとすると、ちょっと難しいところがあるんです。
※「帰化」とは、従来の自国の国籍から、他国の国籍を得て、他国民となること。
実は、今回の注目選手である「アルモエズ・アリ」もスーダンからの帰化選手です。
- 選手が国籍を変えて出場する場合、両親または祖父母がその国籍を有しているか、選手本人が18歳以降、その国で最低5年の継続居住歴を持たなければならない
ふむふむ。
えっ、「アルモエズ・アリ」って、現在22歳ですよね?
5年もカタールに居住してたの・・・?
また、ご両親や祖父母の国籍は・・・?
なんと噂では、「アルモエズ・アリ」が「この規定を違反している」とのことで、UAEサッカー協会がAFCに抗議文を提出し、AFC自体もこれを受理したとのこと。
AFCの規定では、違反選手が試合に出場していた場合、その試合は没収試合となります。
正式に調査が行われた結果、「アルモエズ・アリ」が当該規定を違反していたとすると、これまでの試合や、今夜の日本戦はどうなるの?
没収試合になったら、カタールは失格になるため、日本が繰り上がり優勝になるの?
そういった点でも、今夜の試合は注目ですね!!!!
*1:4カ国総当たり戦
*4:来年2019年からCONCACAFネーションズリーグが発足、加盟国の多さから今後はこちらが主流に
*5:FIFAに加盟する国同士での国際マッチにおける試合成績をポイント化し、集計して毎月発表しています
*6:11000平方キロメートル、日本でいうところの秋田県くらい
*7:1993年、カタールの首都ドーハで行われた、ワールドカップアジア地区最終予選 日本VSイラク戦の通称。試合終了間際のロスタイムでイラクに同点ゴールを決められ、ワールドカップ本戦出場を逃した、苦~い記憶です
*8:2009年の全国高校サッカー大会で、大迫擁する鹿児島城西と対戦した、滝川第二のDF、中西隆裕さんの名言。「大迫、半端ないって!あいつ、半端ないって! 後ろ向きのボール、めっちゃトラップするもん。そんなんできひんやん普通」